生き埋めにされた種子

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時が来た

十二月の真夜中、学校の時計台が十二時を打った。

回囡は宿舎の自室で起きていた。眠れない夜が続いていた。スマホで時刻を確認すると、零時丁度だった。

廊下で物音がした。

回囡はドアを開けて廊下を見た。

翟佳が廊下の中央に立っていた。

白い服を着ていた。顔には白いおしろいを塗り、口元に赤い口紅を引いていた。まるで舞台に立つ女優のような、あるいは祭祀の装束のような姿だった。

「翟佳先生……」

翟佳は回囡を見た。今日の昼間とは別人のように、目が澄んでいた。狂乱した様子は消えていた。

「話したいことがあります」翟佳は言った。「時間が来たので」

回囡は翟佳をロビーへ連れて行った。吴宪に電話しようとしたが、翟佳が止めた。「まず私の話を聞いてください。それから警察に連絡してもいいです」

翟佳は語り始めた。

「五番目のあばたを飲ませてやったのは、私です」

回囡の手が止まった。

「貾実が宿舎の部屋で「聞こえる、聞こえる」と言っていた夜、私は貾実の部屋に入りました。貾実は眠っていた。私は貾実の飲み物に薬を混ぜました。翌朝、貾実は体育館の裏で倒れて見つかりました。私が運んだからです」

「なぜそんなことを……」

「貾実は知っていたからです。古晴が死んだ夜、校長室から出てきたのが誰かを。私は翟佳ではなく、別の人間から聞きました。貾実は目撃していた。でも黙っていた。七年間黙っていた。古晴が死んでも黙っていた。だから」

回囡は声が出なかった。

「私は貾実を殺したかったのではありません。あの状態に追い込みたかった。あの恐怖を与えたかった。古晴が感じたものを、少しでも感じさせたかった」翟佳は手を膝の上で組んだ。「私も同じでした。七年間黙っていた。古晴が死んでから半年、何もしなかった。でも墓地であの白い女を見て、目が覚めた気がした」

「あの白い女は……誰でしたか?」

「方王です。唐穂の娘。死んだとされていた方王が、生きていた。あの子が十五年間生きて、この日のために戻ってきた。方王は私に言いました。「今こそ言うべき時だ、翟佳先生。言わなければ、あなたも彼らと同じ共犯者になる」と」

翟佳は立ち上がった。白いおしろいの下の顔が、少しだけ安堵しているように見えた。

「古晴が死んだ夜、校長室から出てきたのは」翟佳は言った。「陳代鹏校長でした。その後ろに一人の教師がいた。私は廊下の影から見ていた。その教師は翌日、古晴の死について「気の毒だった」と職員室で言っていた。あの夜自分が校長と何を話したかなど、微塵も感じさせない顔で」

「その教師の名前は?」

「陳代鹏です」翟佳は繰り返した。「校長です。だから誰も言えなかった。この学校では校長が全てです」

回囡はスマホを手に取った。吴宪の番号を押した。