生き埋めにされた種子

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古晴の日記・下

十一月五日

記録処分を受けた。授業中に絵を描いていたため。

学校の記録処分は大したことではないと思っていた。ただの行政処分で、高校の受験資格に影響するわけでもない。でも担任の張遥先生に呼ばれて、こう言われた。「記録処分を受けた生徒は、クラス委員になれない。班長にもなれない。三好学生の評価も受けられない。内申書に影響が出る。大学受験の時に不利になることがある」

不利になることがある。「可能性がある」という言葉でくるんで、何でも怖く見せることができる。

帰り道に常迪に話した。「どう思う?」常迪は少し間を置いて「どう思うって、もう決めてるんだろ」と言った。「何を決めてるの?」と聞いたら「怖がらないことを」と答えた。

少し気が楽になった。

十一月十日

ある日の放課後、一人でいたら物理の先生の肖津が声をかけてきた。「古晴さん、少し話をしてもいいですか」と言った。職員室に連れて行かれた。

肖津先生は物理教師で、四年四組の担当でもある。私の物理の成績はあまりよくない。てっきり勉強の話だと思っていた。でも先生が言ったのは「最近、気になることはある?先生たちに対して」だった。

何を聞きたいのかよくわからなかったので、「特にありません」と答えた。先生は少し考えて「実は気になる先生がいたら、私に教えてくれると助かる。ここだけの話として聞く」と言った。

奇妙な話だった。先生が先生の告発者を生徒に頼むなんて。私は「わかりました」とだけ答えて帰った。

何を探っているんだろう。

十一月二十日

常迪が告白してきた。

放課後の廊下で二人きりになった時、突然「好きだ」と言われた。驚いたけど嬉しかった。「私も」と言ったら常迪は黙って少し赤くなった。たったそれだけだったけど、その日から何かが変わった気がする。

十二月一日

夜、一人で家にいたら、玄関のドアをノックする音がした。誰だろうと思ってドアを開けたら、誰もいなかった。ドアの前の床に封筒が一つ落ちていた。差出人なし。宛先は「古晴へ」。

中を開けると、手書きの手紙が一枚入っていた。

「お前のことを見ている。お前はここで余計なことを知り過ぎている。大人しく転校することを勧める。そうでなければ」

そうでなければ、の後は何も書かれていなかった。

手紙を持ったまま、しばらく何も考えられなかった。次の日、常迪に見せた。常迪はじっと手紙を読んで「証拠を集めよう」と言った。「何の証拠?」私が聞くと「肖津先生が何を探っているか。そして誰が手紙を送ったか」と言った。

十二月十日

肖津先生のことを調べようとしていたら、先生の方から話しかけてきた。

「古晴さん、少し見てほしいものがある」と言って、封筒を出した。「この封筒の中に書類が入っている。この書類を安全な場所に保管してくれないか。もし私に何かあったら、警察に届けてほしい」

先生の顔は真剣だった。何かを怖がっている顔だった。

「何が入っているんですか?」

「見ない方がいい。見たら、お前も狙われる」

先生は封筒を私に渡して、足早に去った。

封筒を持ち帰って、常迪に電話した。常迪は「開けよう」と言った。私も同じことを考えていた。真実から逃げるなと、あのおばあさんは言った。

封筒の中を見た。

十二月十五日

今日、担任の張遥先生に呼ばれた。昨日、肖津先生が職員室から姿を消した。先生の机には「辞表」と書かれた紙が置かれていたらしい。

「古晴さん、肖津先生と最近話していましたか?」と張遥先生が聞いた。

「いいえ」と答えた。嘘をついた。

手紙が頭にあった。肖津先生が私に渡したあの封筒の中身が。

その晩、常迪と相談した。二人で校長の陳代鹏先生のところへ行き、封筒の中身を見せることにした。

陳校長は書類を見て顔色が変わった。「どこでこれを」と聞いた。「拾いました」と私は答えた。陳校長はしばらく黙って、最後に「わかった、ありがとう。後は先生たちに任せなさい」と言った。

一つだけ確認のために聞いた。「これは、警察に届ける必要がありますか?」陳校長の顔が少し強張った。「その必要はない。学校の問題は学校で解決する」

家に帰り、ドアを開けたら暗い部屋の中に誰かが立っていた。

それから先は書けない。

回囡はここまで読んで、日記帳を置いた。古晴の最後の日記は「それから先は書けない」という言葉で終わっていた。

「彼女に何があったの?」回囡が常迪に聞いた。

常迪はゆっくりと言った。「次の日、彼女は学校に来なかった。その翌日、学校で首を吊って見つかった」

炎が最後の一枚のページを包んだ。

回囡は学校へ戻り、校長室のドアをノックした。