制服の少女
朱華は長い沈黙の後、話し始めた。
「古晴が死んだ前の夜、私は学校に遅くまで残っていました。廊下で古晴を見かけた。一人で泣いていた。声をかけようとした。でも……かけられなかった。理由はわかっています。関わりたくなかったから。騒ぎに巻き込まれたくなかったから」
「それだけですか?」王秦は言った。
朱華は目を閉じた。「古晴の後ろに誰かが来た。男性でした。古晴の腕をつかんで、暗い廊下の奥へ連れていった。私は壁の陰に隠れた。見ないようにした。見てしまったものを、なかったことにした」
「その男性は誰でしたか」
「……陳代鹏でした」
「見ていたと、なぜ今まで言わなかったんですか」
「言えなかった。怖かった。翟佳先生と同じです。でも私の方が臆病だった。翟佳先生は少なくとも行動した。私は何もしなかった」
王秦は長い間黙っていた。
「ありがとう」王秦は最後に言った。「それを聞きたかった」
ドアが開いた。外の光が差し込んだ。
小屋の外に出ると、山の朝の空気が広がっていた。王秦は朱華と並んで立った。
「警察に話します」朱華は言った。
「私も一緒に行きます」王秦は言った。
その時、木立の間から何かが動いた。
制服を着た少女だった。高校の制服。古い形の制服だった。今の鉄城四中の制服とは少し違う、十五年以上前のデザインだった。
少女は二人を見た。顔があった。見覚えのある顔だった。
しかしその顔は現実の人間のものではないように見えた。半透明で、目が澄みすぎていた。
王秦の顔が白くなった。「あなたは……」
少女は口を開かなかった。ただ振り向いて、山の奥へ歩き始めた。
王秦は少女の後を追い始めた。朱華が叫んだ。「先生、行かないで!」
王秦は走っていた。少女を追って、山の奥へ。岩の間を抜けて、急斜面を上って。
「王秦先生!」朱華も追いかけた。
斜面の端まで来た時、少女は消えていた。
王秦は斜面の端に立ち、下を見ていた。
「見てください」王秦が言った。「下を見てください、朱華先生」
朱華が近づいた。斜面の下は切り立った崖だった。深い谷が広がっていた。
「この下に何かある」王秦は言った。「あの少女は何かを教えようとしていた」
「先生、端に近づきすぎです、危ない!」
その瞬間、足元の岩が崩れた。
王秦の体が前に傾いた。
朱華は手を伸ばした。指先が触れた。しかし間に合わなかった。
王秦は崖から落ちていった。
朱華は崖の端にしゃがみ込み、下を見た。遥か下に、王秦の白い服が岩の上に見えた。動いていなかった。