『人間失格』は太宰治の最も重要な作品であり、繊細な自伝的筆致のなかに極限の退廃が滲み出る、破滅的な絶筆である。太宰治は自身の人生と思想を主人公・葉蔵の人生の遍歴に巧みに仮託し、葉蔵の独白を通じて太宰の内面世界を垣間見ることができる。